3年前の2016年の3月、戯れにこんなエントリを書きました。
【半数以上が更新停止】死屍累々。2014年に乱立したバイラルメディアはどうなったのか : ブログ仮免許
2014年ごろ、ネットの世界ではTwitterやFacebookなどのソーシャルメディアで"バズ"を巻き起こし、トラフィックを稼ぐ「バイラルメディア」が乱立しました。短い動画や写真でユーザーの感情に訴えかけ、PVを荒稼ぎすることには成功しましたが、一方で運営側の希薄な著作権意
これは2014年当時、ネットメディア界を席巻した「バイラルメディア」が、その後の2年間をサバイブできたかどうかを検証したエントリでした。
少し古参のネットユーザーであればご存知の通り、その後、多くのバイラルメディアが、著作権に対する意識不足などを理由に凋落していったわけですが、その後、さらに3年の月日が経過した現在、「バイラルメディア」はどのような状況にあるのでしょうか?
前回と同じく、ウェブメディア業界の潮流を紹介していた佐藤慶一さん(現在は現代ビジネスで活躍)のブログ「メディアの輪郭」に2014年2月4日に掲載されたエントリ「乱立する国内バイラルメディアをまとめてみたーー35のメディア紹介」をもとにチェックしていきたいと思います。
現在も更新継続中のメディア(5媒体)
・CuRAZY(キュレージー)
・TEMITA(てみた)
・「9ポスト」
・feely(フィーリー)※更新継続中だが、自己啓発っぽい感じに内容が変化。
・BUZZMODE(バズモード) ※2016年の時点では更新が止まっていたが、現在は復活
2016年3月時点で更新されていたが、現在は停止しているメディア(2媒体)
・Whats(ワッツ)※ 2018年3月12日
・もえばず※2017年5月10日
とりあえずサイトが生きているもの(もしくは残骸)(11媒体)
・dropout(ドロップアウト) ※2014年5月28日
・Buzzlive(バズライブ)※2015年4月7日
・pocketti(ポケッチ)※2016年4月2日
・UPLOAD(アップロード)※2016年10月17日
・ヒマゴロシ※不明
・kensuu.com※けんすうさんのnoteとして活動中
・世界の凄い場所※2018年06月07日
・animal buzz(アニマルバズ)※不明
・Charming(チャーミング)⇒中国語のサイトに
・ROXIE(ロキシー)⇒マンション売却を成功させるために。時期と査定額に関係はるのか?
・すごい動画⇒中折れ対策|フィニッシュまで長持ちできる方法とは!?
※以下の日付は最終更新日
もはやアクセスできないもの(17媒体)
・バズマン
・Sports on Earth
・Scout Talents(スカウトタレンツ)
・otodas(オトダス)
・namida(ナミダ)
・candle(キャンドル)
・スゴピク
・しぇあ動画
・RAW-Fi(ローファイ)
・Sharingvideo
・Buzzia(バジア)
・must(マスト)
・ mixgirl(ミックスガール)
・Educeed(エデュシード)
・THE MOVIEHOUSE(ムービーハウス)
・share times
・あふれ.CO
・Bizcast(ビズキャスト)
メディア運営の道は険しく、厳しい…
このように、当時35もあったサイトのうち現在も更新を継続しているのは、5つ程度しかないわけですが、その貴重なサイトの一つがCuRAZY(キュレージー)です。
このサイトの媒体情報を見てみましょう
【笑うメディア クレイジーの状況】(2016年3月)月間4000万PVというのは立派な数字です。しかし、クレイジーについて2014年に書かれた前出佐藤さんのコメント見てみると…
・PV:約4000万PV/月
・UU:約730万UU/月
・1記事の平均いいね数:約2000いいね
・男性利用率40%、女性利用率60%
・メインユーザー年齢:25~34歳(全体の40%)
・スマホ利用率:約90%
・国内利用率:約90%
・ソーシャル流入率:約60%
国内のバイラルメディアでは積極的に画像コンテンツを使っていることもあり、立ち上げたった半月で、月間200万以上のPVを獲得するメディアになっています。
この半年以内で月間5000万PVを目指すのだとか。笑いは国境を越える、ということもあり、グローバル展開も見据えているそうです。
「この半年以内で月間5000万PVを目指すのだとか」…
2016年時点で当初半年で達成を見込んでいた数字に届いていないことがわかります。
いまや、「バイラルメディア」という言葉自体が「死語」になってしまいましたし、メディア運営が一筋縄ではいかないということがよくわかる『兵どもが夢のあと』でした。
あと、いま下記の記事とか読むとメッチャ味わい深いです。
「テレビやゲームの時間をリプレイスしていきたい」 BuzzNewsやCuRAZYなど注目の「バイラルメディア運営者」が明かしたサバイバル戦略
「自分でコンテンツは作らず、他人のフンドシで儲けようとしている」と批判されることもあるバイラルメディアだが、その影響力が急速に高まっているのは確かだろう。