S__40321033
バシバシ三振をとるエースやホームランをかっ飛ばすスラッガー。カクテル光線の中で、自らの才能を存分に発揮するスタープレーヤーは、いつでもファンの注目の的だ。

例えば、9月28日の大谷翔平。15奪三振の快投で、チームの優勝に自らの二桁勝利という花を添えた。しかも、投げ勝ったのは高校の先輩だ。マンガでもこれほどの条件がそろったヒーローの活躍シーンはないだろう。この日の大谷の姿を多くのファンが目に焼き付けたはずだ。

しかし、力説したい。同じ日に引退登板を迎えた岡本篤志のような投手も、大谷と同じように日本のプロ野球界には必要なのだということを

エースも必要だけど、それだけじゃチームは回らない


岡本の通算成績は264試合登板して、11勝11敗10セーブ、防御率4.35。決して見栄えのよい数字ではない。ただ、西武ライオンズというチームに間違いなく必要な存在だった。

ここ数年、Twitterで#seibulionsのハッシュタグを追っていると、多くの西武ファンが中継ぎで登場し、失点を許す岡本に容赦ない罵声を浴びせていた。それでも引退登板となった昨日の試合では、すべてのライオンズファンが惜しみない拍手と熱烈な「アツシコール」を岡本に送った。

それはみんな知っているからだ。崩壊寸前のブルペンを支えた岡本を。ピンチの場面ばかりで投入される岡本を。短い間ではあるが勝ちパターンを担った岡本を。そして、彼の素晴らしい人柄を。

みんながみんなエースになれるわけじゃないだろ?


毎年二桁勝利を達成するエース。貯金は作りきれないけど1年間ローテをきちんと守りきる投手。セットアッパー、ストッパー、敗戦処理…。

高校生、大学生ぐらいまではエースにばかり注目していたけれど、歳を重ね、社会に出て長くなると、ローテーションを維持すること、負け試合でも一定のクオリティで試合を収めることの重要性が身にしみてわかるようになる。

ピンチの場面ばかりに投入されることの理不尽さや、そんな不利な状況でもダメージを最小限に抑えることが"次"につながっているのだという感覚を、頭ではなく腹の底から理解できるようになる。

そういう様々なことを理解した人たちにとって、岡本のような投手は、純粋な野球少年にとっての大谷と同じぐらい魅力的な選手だと思うのだ。

地味かもしれない。すべてのファンの期待に応えることはできていないかもしれない。でも彼が積み上げてきた数字は、その見た目以上に内容の濃いものだったと思う。そして、彼が現役を終えるにあたり、拍手と大歓声を浴びる価値が十分すぎるほどにあることを強調しておきたいのだ。

岡本篤志選手、本当にお疲れ様でした。僕の大好きな選手の一人でした。

S__40321035

ちなみに、たまたま見つけたので張っておきます。所沢警察署の一日署長を務めた時の岡本篤志さん。



村田 兆治
プレジデント社
売り上げランキング: 634,380
=================================
Twitter→
フィード登録はこちら→ follow us in feedly