「餃子の王将」、いいですよね。僕も学生時代なんかは特にお世話になりました。

床が適度にヌルヌルしてたり、ラー油がトリートメントみたいな容器に入ってたり、「イーガー」「コーデル」といったスラングが飛び交っているといった要素が、「街の定食屋」的な絶妙なチープさを生み出していて、大好きでした。

でも、そんな餃子の王将の味も、この本を読んでしまうと純粋に楽しめなくなってしまうのです。

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社長の銃撃事件や反社会的勢力とのつながりが、取りざたされていた「餃子の王将」。その様子は、下記のようにネットでも話題になっていたので、本書を手にとってみたのですが、その闇の深さは、ちょっと想像以上でした。

餃子の王将の「第三者委員会からの調査報告書」が反社会的勢力の山盛りで真っ黒焦げ : 市況かぶ全力2階建餃子の王将の「第三者委員会からの調査報告書」が反社会的勢力の山盛りで真っ黒焦げ : 市況かぶ全力2階建

社長の長男が失踪してるって…


「誰も書けなかった王将社長射殺事件の真相」と題した第一章では、「王将フードサービス」という企業の歴史を紐解きながら、事件の真相に迫っているのですが、この一生だけでかなりお腹いっぱいな感じになります。

暴力団などの反社会的勢力との関係や、三代目社長の長男が失踪なども描かれているのですが、上場企業一族のイメージとかけ離れており、にわかに信じがたい内容になっています。
射殺された大東前社長と同じく、創業者・加藤朝雄氏の長男・加藤潔現相談役も鳩レースが趣味だった。結婚した貴司とカチェリーナさんが住んでいたのは、潔氏が鳩の繁殖用鳩舎として所有していた、人里はなれた滋賀県・比叡山の麓の山中にある、廃業したラブホテルの一室だった。

46ページ


「廃業したラブホに住む、社長の息子夫婦」とか、どんな「いつ・どこで・誰が・何をした」ゲームをやったら出てくるんでしょうか。

この章は、筆者による「いずれにせよ『王将』の闇は深い」という台詞で〆られているのですが、全力でうなずくしかありません。

京都には京都の“社会のしくみ”がある


本書では、この他にも京都の裏社会にうずまく様々な勢力が描写されているのですが、こうした事実は東京生まれ、東京育ちの僕には新鮮でした。

京都には京都ならではの仕組みがあるということは、東大の池内先生が以前ブログでも指摘されていましたが、その一端を垣間見たように思いました。
寺というのは、個々の身近なところを見れば、勉強しないし堕落しているし金儲けばっかりしているし、と見えるのかもしれませんが、総体で見ると、かなり人材を囲い込んでいて資金があって、有効にかどうかわかりませんが、それを使って大きなことをしています。

京都に行ってみなさい。東京とは全く違う経済・産業があります。新聞各紙は「寺番」記者を張り付けています。東京では霞が関の官庁回りをしますが、京都では「寺回り」をするのです。それは「文化面」だけではなく経済・政治の欄に書くべき出来事が、寺を媒介して起こっているからです。

東京にだけいると、実際には日本社会で力を持っているこの方面の経済力や政治力に気づかないので議論が変になるのです。

中東・イスラーム学の風姿花伝

「闇」というのは、非常に陳腐な表現ですが、「千年の都」と呼ばれるだけに京都における、それ深さは尋常じゃなさそうです。

京都の裏社会 山口組と王将社長射殺事件の聖域
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