民間企業での勤務を経て、2011年から川崎市議会議員を勤めている小田りえ子さんの著書です。
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表紙は以下のような感じ。

過激な地方議会、議員批判本かと思いきや…
帯にはご本人と堀江貴文さんが登場して、ご本人の横には「ぜ〜んぶホントの話…。号泣議員なんて可愛いもんです。」の文字があしらわれています。
野々村議員の事件以来、何かと地方議員の“質”が問われている昨今ですから、この本も筆者が地方議会で経験したトンデモエピソードを集めた本なのだと思っていました。
っていうか、僕が編集者だったらそうするでしょうし、その方が売れるとも思うんです。ただ、そういう本にしてしまう弊害もあると思うんですよね。「行政はこんなに無駄がある!」「地方議会はこんなに腐敗している!」みたいな内容の方が痛快なんですけど、そうなってるのはそれなりに理由があるわけで。それぞれの立場や論理を無視して、「民間感覚」の正当性を振りかざすと、あんまり建設的な議論にならないと個人的には思うんですよ。
だから、その辺は多少割り引いて読まなきゃなーと思いながら手に取りました。
マンガだけど、内容はスゴい真面目
ところが、これ内容は超硬いんですよ。確かに行政や地方議員について批判的な記述も多いのですが、抑制がきいてるし、内容も極めて真っ当。「議員居眠りし過ぎだろ」「スポーツ大会で議員がタラタラ挨拶する意味あるの?」みたいなものから、議員と行政職員の答弁調整の問題点とか、地方自治の仕組みを含めてすごくわかりやすく書かれています。
明日が統一地方選挙の投票日ですが、こういうにこそ読まれるべき本だと思います。4コマ漫画ブログは現在でも継続的に更新されているようなので、そちらとあわせてチェックしてみると良いと思います。