最近、キングカズに注目が集まっていますね。

カズとの因縁バトル 最年長ゴール更新で張本氏“あっぱれ”決着も…  - スポーツ - ZAKZAKカズとの因縁バトル 最年長ゴール更新で張本氏“あっぱれ”決着も… - スポーツ - ZAKZAK

張本さんの失礼な発言に対して、紳士的な対応を見せたキングカズ。その人間としての圧倒的な器の大きさは誰もが認めるところです。僕自身、かつてカズの対応に「大人だなぁ」と思わされた場面がありました。今日はそんなお話。

トークショーの会場で泣いている赤ちゃんにカズは…



3〜4年前でしょうか。Numberでの連載をまとめたカズの著書が発売されることを記念して、トークショーと握手会が新宿の紀伊国屋で行われることになり、僕も駆けつけました。

平日の昼の開催にも関わらず、会場は満員。お年寄りから若い女性まで幅広い年齢層のファンがカズのトークを聞こうと集まっていました。その中に、0〜1歳ぐらいの赤ちゃんを連れたご夫婦もいたのです。

当然ですが赤ちゃんは泣きます。お母さんに抱っこされたまま大人しくトークショーなんて聞けるはずがありません。カズが壇上にあがり、トークが始まっても断続的に泣き出す赤ちゃん。夫婦の方をうるさそうに振り返る観客たちも出てきて、会場になんとなく気まずい雰囲気が流れ出した時に、カズが壇上から声を掛けたのです。

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「おぉ!なんか元気のいい子がいるな。いくら騒いでも良いんだぞ」

会場の空気は一気に和やかなものになりました。最終的に、赤ちゃんは泣き止まず、お母さんが一緒に廊下に出て行くことになったのですが、それでもカズの一言があったおかげで、ご夫婦の気持ちはずいぶん楽になったのではないでしょうか。

僕も当時娘が産まれたばかりだったので、ご夫婦の気持ちが痛い程わかりました。だからこそ、カズがかけた一言がずっと印象に残っています。本当に自然にサラッとその場の空気を柔らかくしたのです。

50歳に迫りながら現役で居続けることももちろんですが、こういう場面で自然な対応ができる。カズがキングと呼ばれる理由だと改めて思いました。

Dear KAZU 僕を育てた55通の手紙
三浦 知良
文藝春秋
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