「新感覚ボーイミーツガール!甘酸っぱすぎるひと夏の大冒険!!」

作品紹介サイト作者インタビューページに、こんな煽りが飛び交っているのは、「このマンガが凄い2015」で3位にランクインした「子供はわかってあげない」です。

こんな風に煽られると、30代のおっさんとしては照れくさくて読めたもんじゃないなどと思ってしまうのですが、縁あって読みました。そして、不覚にも心を鷲掴みにされました。「あんた、これメチャクチャ甘酸っぱいじゃねぇか…。」

子ども

「これは設定盛りこみすぎだろ」と思いきや…


この作品は、基本的に高校2年生の朔田さん(水泳部)と門司くん(書道部)が夏休みを通じて関係を築いていく物語なのですが、それをとりまく設定がかなり複雑なものになっています。

例えば、朔田さんの母親は離婚経験があり、現在では新しい父親と腹違いの弟と4人で暮らしているのですが、実の父親は超能力を持っており、新興宗教の教祖をしているという驚きの設定。一方の門司くんには、お兄さんがいるのですが、このお兄さんの性転換を果たしており、見た目は女性そのもの。

こうした複雑な設定を生かしきれずに尻すぼみに終わる作品が多いのですが、「子供はわかってあげない」では、すべての設定がキチンと役割をこなし物語を盛り上げているのです。

ラストに向けてダダダっと伏線が回収されていく快感


僕の一番好きな映画はブルース・ウィルス主演のダイハードなのですが、その理由は「アクションが凄いから」ではありません。ダイ・ハードは、細かな伏線がたくさん盛りこまれた映画としても知られているのです。

例えば、物語の序盤に主人公ジョン・マクレーンの妻ホリー・ジェナロがオフィスデスクの家族写真を伏せるシーンがあります。 その時は、何気ないワンシーンなのですが、物語の後半でビルに侵入したテロリストたちは、この写真立てを起こし、なかの写真を見ることで自分たちの計画を邪魔するマクレーンとホリーが夫婦であることに気がつくというシーンにつながっています。

「ダイ・ハード」はこうした細かい伏線に散りばめられたアクション映画なのですが、「子供はわかってあげない」も同様に序盤から様々な伏線が積み上げられています。物語の後半では、こうした伏線を次々に回収していき、最終的にマンガ史上でも5本の指に入る“甘酸っぱいラストシーン”につながっていくのです(当社比)。

あぁ、それにしても甘酸っぱいなぁ。僕も高校時代に戻りたい。残念ながら僕が通っていたのは男子校だったけれど。 本当にお薦めですよ。これ。



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