【動画】フットサル日本代表・室田選手のヒールショットが華麗すぎた
当ブログのメインコンテンツの一つが、フットサル合コンのレポート記事であることからもわかるように、僕はフットサルが好きで、自分でもちょいちょいプレイしてます。
それはさておき、フットサルの日本代表がコンチネンタル杯という国際大会に参加しており、そこで代表の室田祐希選手がとんでもねぇシュートを決めているので、是非ご覧ください。
高速ドリブルからシームレスにヒールリフトでゴール。「こういうプレーをしよう!」という発想が出てくること事態がすごいですし、それを現実に国際試合でやってしまう技術とメンタルが素晴らしいです。
ちなみに、この試合は勝利しましたが、グループリーグで敗退したこともあり、本人はまだまだ納得していない模様です。
こういうプレーが見られるなら、実際に見に行ってみようという気持ちにもなりますね。ちなみに室田選手はエスポラーダ北海道という北海道のチームに所属していて、次に関東にやってくるのは、11月16日(土)みたいです。
それはさておき、フットサルの日本代表がコンチネンタル杯という国際大会に参加しており、そこで代表の室田祐希選手がとんでもねぇシュートを決めているので、是非ご覧ください。
高速ドリブルからシームレスにヒールリフトでゴール。「こういうプレーをしよう!」という発想が出てくること事態がすごいですし、それを現実に国際試合でやってしまう技術とメンタルが素晴らしいです。
ちなみに、この試合は勝利しましたが、グループリーグで敗退したこともあり、本人はまだまだ納得していない模様です。
グアテマラ戦は6-0で勝利しました!!!
グループリーグ敗退になってしまいましたが最終試合勝ててよかったです!
個人的にも代表初ゴール出来たので嬉しいです(^^)
ですが課題もまだまだありますしなにより決勝トーナメントに進出できなかったことが1番悔しいです。
— 室田 祐希 (@yuki_murota) 2014, 10月 25
こういうプレーが見られるなら、実際に見に行ってみようという気持ちにもなりますね。ちなみに室田選手はエスポラーダ北海道という北海道のチームに所属していて、次に関東にやってくるのは、11月16日(土)みたいです。
にじみ出ているのは色気よりも豊かな文才―「壇蜜日記」
その名の通り、タレントでグラビアアイドルの壇蜜が2013年秋から2014年の夏にかけてしたためた日記の文庫化。時に1行だけの日もありつつ、淡々と33歳の女性の日々が綴られた本です。
壇蜜については、「あぁ近くにこういうエロい女性がいてほしいなぁ」という“男の子のファンタジー”を具現化した存在という程度の認識でした。なので、日記もきっと一般的ないわゆる“芸能人本”的な内容だと思っていたのですが、よい意味で期待を裏切られました。というか、正直にいうと、その文才に圧倒されました。
帯で「直木賞作家・桜木紫乃さん、驚愕!!」という煽りが踊っているのも決して誇張ではありません。10ページに1度ぐらいのペースで、思わず「みんなメモれー、コピれー」と叫びたくなるような表現が出てくるのです。
ところどころに散りばめられた比喩表現、さらっと挿入されるエピソード、どこを切り取っても普通のグラビアアイドルに書ける文章だとは思えません。
こうした自嘲も書き方によっては、嫌味に読めてしまうのですが、ほのかな自負とともに、リアルな切迫感を持って伝わってきます。
内容がすごく面白いか?と聞かれると首を傾げてしまうのですが、ブラウン管を通じて得る壇蜜のイメージとのギャップを楽しめるだけで570円の価値があると思います。これからは呼び付けではなく、「壇蜜先生」と呼びたくなってしまうような一冊でした。一方で、こんなに壇蜜について熱く語ってしまう自分に若干加齢を感じてもしまうのですが、仕方ありません。良いものは良いのです。最後に、僕が本書で最もうなった部分をご紹介しましょう。
昔の青年誌に掲載されていたアラン・ドロンの記事を紹介した上で、壇蜜は以下のように書くのです。
壇蜜については、「あぁ近くにこういうエロい女性がいてほしいなぁ」という“男の子のファンタジー”を具現化した存在という程度の認識でした。なので、日記もきっと一般的ないわゆる“芸能人本”的な内容だと思っていたのですが、よい意味で期待を裏切られました。というか、正直にいうと、その文才に圧倒されました。
帯で「直木賞作家・桜木紫乃さん、驚愕!!」という煽りが踊っているのも決して誇張ではありません。10ページに1度ぐらいのペースで、思わず「みんなメモれー、コピれー」と叫びたくなるような表現が出てくるのです。
釣った魚に餌をやりすぎて殺すよな恋愛をよくする所も似ている。
いびきのひどい恋人に睡眠時間を奪われたような目覚めの悪さだった。経験談である。
それ売女じゃないなあ。お金もらってないもの。
ところどころに散りばめられた比喩表現、さらっと挿入されるエピソード、どこを切り取っても普通のグラビアアイドルに書ける文章だとは思えません。
「芸能界の椅子、ここが空いてると思った?」
私「椅子は自分で作りました、だからすぐ壊れても仕方ないですね」
全部おごって貰ってじゃあまた、と帰るのも私がやったら張り倒されそうでこの番組に感情移入できない。
こうした自嘲も書き方によっては、嫌味に読めてしまうのですが、ほのかな自負とともに、リアルな切迫感を持って伝わってきます。
内容がすごく面白いか?と聞かれると首を傾げてしまうのですが、ブラウン管を通じて得る壇蜜のイメージとのギャップを楽しめるだけで570円の価値があると思います。これからは呼び付けではなく、「壇蜜先生」と呼びたくなってしまうような一冊でした。一方で、こんなに壇蜜について熱く語ってしまう自分に若干加齢を感じてもしまうのですが、仕方ありません。良いものは良いのです。最後に、僕が本書で最もうなった部分をご紹介しましょう。
昔の青年誌に掲載されていたアラン・ドロンの記事を紹介した上で、壇蜜は以下のように書くのです。
ちなみに雑誌には、来日したドロン師匠が日本人の女性ファンたちと懇親会をした記事も載っていた。参加者の乙女の一人は、彼の一番の魅力は何かと記者に聞かれ「眉間のシワ」と答えていた。シワで稼ぐ人生があるなら、スジで稼ぐ人生もあったってよいではないか。
過ちてはあらたむるに憚ることなかれ(あるコウモリ編集者の懺悔)―「江戸しぐさの正体」
「江戸しぐさ」とは、現実逃避から生まれた架空の伝統である
本書は、「江戸しぐさ」を徹底的に検証したものだ。「江戸しぐさ」は、そのネーミングとは裏腹に、一九八〇年代に芝三光という反骨の知識人によって生み出されたものである。そのため、そこで述べられるマナーは、実際の江戸時代の風俗からかけ離れたものとなっている。
(中略)
「江戸しぐさ」は偽史であり、オカルトであり、現実逃避の産物として生み出されたものである。我々は、偽りを子供たちに教えないためにも、「江戸しぐさ」の正体を見極めねばならないのだ。内容紹介 - ジセダイ
まず最初に黒歴史を白状させてもらいます。
自分はかつて、何の疑いもなしに、とある媒体で「江戸しぐさ」の特集を作ったことがあります。しかも、俺は大学で歴史学科に所属していたのでした…(かつ日本史専攻だったという救いのなさ)。
というわけで、この本を「し、しにたい…」と思いながら読みました。この前、以下のようなエントリを書いたのも、次に書くのが、この話だったからという部分がありました。。
それはさておき、「江戸しぐさ」。本書では、具体的な「江戸しぐさ」を一つ一つ挙げながら、それが如何に歴史的に「ありえないものか」を証明していきます。一つ具体例を挙げると以下のような感じ。
「江戸しぐさ本:江戸っ子はバナナが好物だった」→「筆者:当時のバナナは観賞用で食用が流通するのは日清戦争以降だから」
一度、何の疑いもなく受け入れておいて、どの口がいうかとお思いかもしれませんが、「江戸しぐさ」は伝来の経緯も荒唐無稽といっていいものです。 (以下の引用も「江戸しぐさの正体」からの孫引きなんで、歴史学的にはNG行為です。すいません)
江戸っ子を一部の官軍は目の色を変えて追い回した。“江戸っ子狩り”は嵐のように吹き荒れた。摘発の目安は“江戸しぐさ”。ことに女、子どもが狙われた。私たちの目に触れないが、ベトナムのソンミ村、アメリカネイティブのウーンデッドニーの殺戮にも匹敵するほどの血が流れたという話もあながち嘘ではないかもしれない。それらは、史実の記録はおろか、小説にも書かれていないが。「商人道『江戸しぐさ』の知恵袋」157~158ページ
今思えば、こんな話をあっさりと受け入れていた自分は、何を考えていたんだろうとすら思います。史料が存在しないものをどうやって歴史と認定したのでしょうか…。 自身が誤るだけでなく、拡散に加担したことを深く、反省したいと思います。
本書では「江戸しぐさ」なる偽者の歴史が、どのような人物によって作り出されたのか、という点に迫っており、単なる「江戸しぐさ批判本」に留まらない重厚な内容となっています。そして、それが現在、道徳の教科書にまで掲載され、教育行政に入り込んでいることに警鐘をならします。
「結果的によいマナーが広がるのならばいいじゃないか」と主張する人もいるようです。しかし、偽者の歴史を基に説かれる道徳というものに、どれほどの説得力があるのでしょうか。また、筆者は、一度「江戸しぐさ」を信じてしまった人が守りたいのは、真実よりも、自分の思い込みではないか、指摘します。そして、それはまったくその通りだと思います。
己の過去を否定するのは苦しいことです。実際に経験をした俺が言うのだから間違いありません。しかし、「過ちては改むるに憚ること勿れ」という言葉があるように、間違ったらおとなしく認めて、やりなおせばいいじゃないか、ということで、ここに記しておく次第です。そして、“いい話”を疑うというのは、想像以上に難しいことだと痛感しました。
こうした葛藤を抱え、同僚から「とんだコウモリ野郎ですね!www」と罵られながら、以下のような記事を作ったので、ぜひお読みください。
自分の知性とか理性とかってそれほど信頼できるものなんだろうか~「『ニセ医学』に騙されないために」~
Twitter、ブログで情報発信を続けている現役内科医・NATROM(@NATROM)さんの本です。
この本では、ホメオパシー、「気孔でがんが消えた」などと主張するような代替医療、過剰な自然分娩礼賛など、「医学の皮をかぶってはいるものの医学的ではないもの」を丁寧に解説、反証していきます。
「ニセ医学」的なものの一つ一つの事例を見てみると、「そんな無茶な」と思わず突っ込んでしまうようなものも多いんです(「気孔でガンが消えるわけないじゃんw」って普通は思うでしょ)。でも、そういうものにすがってしまう人が多いのも事実。解説を書かれた片瀬久美子さんが紹介しているエピソードはその端的な例だと思います。
この解説文はブログで公開されているので、ぜひ全文読んでいただきたいのですが、片瀬さんの友人で「ニセ医学」に希望を託してしまったAさんの例が紹介されています。
新興宗教の勧誘は、家族を事故で亡くしてしまった人を狙うといったような話を聞いたことがあります。それと同じように、「ニセ医学」のようなものも、人が“弱っているタイミング”を狙ってくるのでしょう。
◆◆◆◆
Twitterなどでは、「こんなことも知らないの?バカじゃん!」「こんな情報に騙されるなんて情弱もいいところだろw」みたいな論調をよく見かけるのですが、いつも「言ってる方と言われる方の立場は、いつ入れ替わってもおかしくない」と思ってしまいます。もちろん、論外なデマやガセはありますが、人間の理性や知性というのは、いつ何時どんな分野に対しても正しく働くものじゃないと思うんですよね。
これとか見てもらうとわかると思うんですが、普通の人間は“情報単体の正しさ”よりも“権威”など、その情報を取り巻く環境で判断してしまうケースも多いのでしょう。また、それこそ自身の病気などような大きなショックによって、今まで蓄積してきた知性が吹っ飛んでしまうこともあるでしょう。
しかし、だからこそ、そうした“誤った情報”に対して、「バーカ、バーカ」というのではなく、「そういう面もあるかもしれません。でもね…」と語りかけるような態度が必要だと思うのです。
今回のNATROMさんの本は、冒頭にクマザサエキスにはまった母親のエピソードを紹介していることからもわかるように、「騙されてしまう人」に寄り添った内容になっています。
実際に病気になってしまったら、この本で得た知識がきちんと働くかどうかはわかりません。それでも決して読んで損はない内容となっています。 特に出産前、不安な気持ちになりがちな妊婦さんなんかは必読です。
というわけで、本業でNATROMさんにインタビューしてるので、こちらもぜひお読みください。
この本では、ホメオパシー、「気孔でがんが消えた」などと主張するような代替医療、過剰な自然分娩礼賛など、「医学の皮をかぶってはいるものの医学的ではないもの」を丁寧に解説、反証していきます。
「ニセ医学」的なものの一つ一つの事例を見てみると、「そんな無茶な」と思わず突っ込んでしまうようなものも多いんです(「気孔でガンが消えるわけないじゃんw」って普通は思うでしょ)。でも、そういうものにすがってしまう人が多いのも事実。解説を書かれた片瀬久美子さんが紹介しているエピソードはその端的な例だと思います。
この解説文はブログで公開されているので、ぜひ全文読んでいただきたいのですが、片瀬さんの友人で「ニセ医学」に希望を託してしまったAさんの例が紹介されています。
Aさんは歴史研究家でもあります。普段の彼女であれば、不確かな健康本を鵜呑みにしてしまうことはとても考えられません。しかし、Aさんほどの人でも判断を誤ってしまいました。病気になり不安になっていると、怪しげなものに引っかかりやすくなるのです。
新興宗教の勧誘は、家族を事故で亡くしてしまった人を狙うといったような話を聞いたことがあります。それと同じように、「ニセ医学」のようなものも、人が“弱っているタイミング”を狙ってくるのでしょう。
Twitterなどでは、「こんなことも知らないの?バカじゃん!」「こんな情報に騙されるなんて情弱もいいところだろw」みたいな論調をよく見かけるのですが、いつも「言ってる方と言われる方の立場は、いつ入れ替わってもおかしくない」と思ってしまいます。もちろん、論外なデマやガセはありますが、人間の理性や知性というのは、いつ何時どんな分野に対しても正しく働くものじゃないと思うんですよね。
これとか見てもらうとわかると思うんですが、普通の人間は“情報単体の正しさ”よりも“権威”など、その情報を取り巻く環境で判断してしまうケースも多いのでしょう。また、それこそ自身の病気などような大きなショックによって、今まで蓄積してきた知性が吹っ飛んでしまうこともあるでしょう。
しかし、だからこそ、そうした“誤った情報”に対して、「バーカ、バーカ」というのではなく、「そういう面もあるかもしれません。でもね…」と語りかけるような態度が必要だと思うのです。
今回のNATROMさんの本は、冒頭にクマザサエキスにはまった母親のエピソードを紹介していることからもわかるように、「騙されてしまう人」に寄り添った内容になっています。
大きな病気にかかったとき、病院の治療だけで大丈夫なのか、なにか他にできることはないのかと思う患者さんの気持ちはよくわかる。私の母もそうだったからだ。
実際に病気になってしまったら、この本で得た知識がきちんと働くかどうかはわかりません。それでも決して読んで損はない内容となっています。 特に出産前、不安な気持ちになりがちな妊婦さんなんかは必読です。
というわけで、本業でNATROMさんにインタビューしてるので、こちらもぜひお読みください。
「作り手の“思い入れ”なんて読者は知ったこっちゃない」とはいうけれど…〜「あしたから出版社」〜
スピリッツの書評コーナーで紹介されていたので読みました。
たった1人で出版社「 夏葉社」を立ち上げた島田潤一郎さんの半自伝的な内容です。夏葉社については、以前、シノドスに掲載された記事で読んだ、以下のエピソードでなんとなく知っていました。
こんな映画のワンシーンのようなエピソードがフィクションではなく、事実なのだから驚きです。そして、こういう奇跡を演出する夏葉社の書籍を作っているのが島田潤一郎さん。彼がたった1人で出版社をつくろうと考えたきっかけも、またドラマのようなものなのです。
仲の良かった従兄弟の死に際して、辛い思いに打ちひしがれる島田さん。自分と同じように辛い思いに沈む叔父と叔母に、彼は一遍の詩を送りたいと考えるのです。
ここ数年、「出版業界が厳しい」という内容の話題には事欠きません。そんな中で、社員たった1人とはいえ、こんなナイーブな理由で立ち上げられた出版社が今も事業を続けている。本当に驚かされます。
◆◆◆
コンテンツ制作に限らない話ですが、仕事してると「お前の思い入れとか客は知ったこっちゃねーから」的なことを言われる機会って結構あると思います。自分はWebサイトの記事を書いたり、編集したりしていますが、評価の指標はPVが大きなウェイトを占めます。長期的に見れば、「サイトとしてのブランドガー」みたいな議論もあるのでしょうが、PVが一つの大きな指標であることは間違いありません。
「俺はなんとしても、これを伝えたい」と深い思い入れを持って作った記事よりも、猫画像や肉画像を集めた記事の方がPVを集めるという残酷な事実があります(それはそれで健全だと思うけど)。この手の葛藤を抱える人たちは、少なくないと思うのですが、「あしたから出版社」は、そういう編集者たちに勇気を与えてくれます。
叔父と叔母に捧げる詩集を契機に、島田さんは様々な本を制作することになります。どれも世の中の売れ筋とは遠いけれども、強い強い思い入れがある作品を。
いろんな制約があるけれども、ビジネス的な価値観と無縁で入られないけれど、「知ったこっちゃねぇ」と思う人が大半かもしれないけれど…“思い入れ”を込めた仕事をしよう。そんな風に考えさせられる一冊でした。
あと、島田さんがデートに誘った女の人に「日本で50番目くらいの男になりたいんだ」と話すシーンが凄くいいです。
うまく説明できないですけど、こういうシーン、すごく“いい”です。
たった1人で出版社「 夏葉社」を立ち上げた島田潤一郎さんの半自伝的な内容です。夏葉社については、以前、シノドスに掲載された記事で読んだ、以下のエピソードでなんとなく知っていました。
ある読書家で知られる芸人が、2011年の初夏のある日に、下北沢の古本屋で棚を見ている。彼はそこに、古本ではなく新刊書があることに気づく。『星を撒いた街』と題されたその本は、彼がここしばらく気になっていた版元の新刊だった。手に取り、レジに持っていく。カウンター越しに店主が話しかけてくる。
「又吉さんですよね?」彼は驚く。その古本屋に足しげく通っていたわけではないし、そこを馴染みにしているなどと誰かに言ったこともなかったからだ。
「あ、そうです」
「夏葉社の者から、この本は又吉さんが来たらお代はいらないって言われているんで」
こんな映画のワンシーンのようなエピソードがフィクションではなく、事実なのだから驚きです。そして、こういう奇跡を演出する夏葉社の書籍を作っているのが島田潤一郎さん。彼がたった1人で出版社をつくろうと考えたきっかけも、またドラマのようなものなのです。
仲の良かった従兄弟の死に際して、辛い思いに打ちひしがれる島田さん。自分と同じように辛い思いに沈む叔父と叔母に、彼は一遍の詩を送りたいと考えるのです。
ぼくは、あの一遍の詩を、本にして、それを叔父と叔母にプレゼントしようと思った。そのことを手がかりに、未来を切り開いていきたいと思った。「あしたから出版社」43ページ
ここ数年、「出版業界が厳しい」という内容の話題には事欠きません。そんな中で、社員たった1人とはいえ、こんなナイーブな理由で立ち上げられた出版社が今も事業を続けている。本当に驚かされます。
コンテンツ制作に限らない話ですが、仕事してると「お前の思い入れとか客は知ったこっちゃねーから」的なことを言われる機会って結構あると思います。自分はWebサイトの記事を書いたり、編集したりしていますが、評価の指標はPVが大きなウェイトを占めます。長期的に見れば、「サイトとしてのブランドガー」みたいな議論もあるのでしょうが、PVが一つの大きな指標であることは間違いありません。
「俺はなんとしても、これを伝えたい」と深い思い入れを持って作った記事よりも、猫画像や肉画像を集めた記事の方がPVを集めるという残酷な事実があります(それはそれで健全だと思うけど)。この手の葛藤を抱える人たちは、少なくないと思うのですが、「あしたから出版社」は、そういう編集者たちに勇気を与えてくれます。
叔父と叔母に捧げる詩集を契機に、島田さんは様々な本を制作することになります。どれも世の中の売れ筋とは遠いけれども、強い強い思い入れがある作品を。
いろんな制約があるけれども、ビジネス的な価値観と無縁で入られないけれど、「知ったこっちゃねぇ」と思う人が大半かもしれないけれど…“思い入れ”を込めた仕事をしよう。そんな風に考えさせられる一冊でした。
あと、島田さんがデートに誘った女の人に「日本で50番目くらいの男になりたいんだ」と話すシーンが凄くいいです。
「なんで50番目なの?」とAさんは言った。
「だって、一番は中田英寿でしょ?」ぼくはすこし間をおいてから、真剣にいった。ちょうどそのころ、中田はセリエアで大活躍をしていた。
「二番は?」
「…イチローかな」「あしたから出版社」211ページ
うまく説明できないですけど、こういうシーン、すごく“いい”です。
出版関係者、志望者は必読!復興ルポ「紙つなげ」が泣ける
「世界は誰かの仕事で出てきている」。
この本を読んだときに思い浮かんだのは、某缶コーヒーのキャッチフレーズでした。
この作品の舞台となっているのは、日本製紙石巻工場。日本の出版用紙の4割は、この工場で生産されているそうです。通勤電車に座ってページを広げる本や、キオスクで買う雑誌には、この工場で作られた紙が使われているのかもしれません。
工場で作られた文庫用紙
この本を読むと、自分が何気なく過ごしている日常の中には、“誰かの仕事”の結果が溢れているんだ、と感じることが出来ます。書籍の電子化や活字離れなど、出版業界を取り巻く状況は厳しそうですが、そういう中でも真摯に自分の仕事に取り組んでいる人の物語を読むと、やっぱりグっとくるんですよね。
そして、以下の一文を読んで、ギクッとする出版関係者は少なくないんじゃないでしょうか。
僕も新卒から数年、出版社で働いてきましたが、考えたこともありませんでした。著者である佐々涼子さんは、書籍と紙の関係を、以下のように表現するのですが、本当にその通りだな、と思いました。
被災した石巻工場では、従業員の誰もが傷ついていたそうです。親類縁者を津波で亡くしたり、避難後に助けを求める人を救いきれなかった罪悪感に苛まれたりといった経験を多くの人がしたそうです。
そうした経験を乗り越えて、少しでも前向きに、少しでも元気を出して瓦礫除去に取り組もうと思って作業していると、悲しみを抱えた近所の方に「何を笑ってるんだ」と言われたり、全国の工場から支援物資が寄せられたことで、「日本製紙が物資を独り占めしている」というデマが流れたり…。
この工場で働いている誰もが当たり前のように辛い経験をしながらも、何事もなかったかのように日々業務をこなし、自分の生活の中の、普段意識しない部分にその成果が入り込んできてると思うと、何だかたまらない気持ちになって、不覚にも少し泣いてしまいました。
出版関係者、出版業界を目指す学生など、普段から、紙の書籍に親しんでいる方々には是非読んでいただきたい作品でした。
本業では、実際に工場にお伺いして、その様子をレポートしてるので、よろしければ、どうぞ。
この本を読んだときに思い浮かんだのは、某缶コーヒーのキャッチフレーズでした。
――2011年3月11日、宮城県石巻市の日本製紙石巻工場は津波に飲みこまれ、完全に機能停止した。
製紙工場には「何があっても絶対に紙を供給し続ける」という出版社との約束がある。
しかし状況は、従業員の誰もが「工場は死んだ」と口にするほど絶望的だった。
にもかかわらず、工場長は半年での復興を宣言。
その日から、従業員たちの闘いが始まった。
この作品の舞台となっているのは、日本製紙石巻工場。日本の出版用紙の4割は、この工場で生産されているそうです。通勤電車に座ってページを広げる本や、キオスクで買う雑誌には、この工場で作られた紙が使われているのかもしれません。
工場で作られた文庫用紙
この本を読むと、自分が何気なく過ごしている日常の中には、“誰かの仕事”の結果が溢れているんだ、と感じることが出来ます。書籍の電子化や活字離れなど、出版業界を取り巻く状況は厳しそうですが、そういう中でも真摯に自分の仕事に取り組んでいる人の物語を読むと、やっぱりグっとくるんですよね。
そして、以下の一文を読んで、ギクッとする出版関係者は少なくないんじゃないでしょうか。
サーモンはノルウェーで獲れることを知っている。バナナはフィリピンで採れることも、差サトウキビが沖縄で採れることも知っている。しかし、私たちは雑誌用紙がどこからやってくるのかを知らなかった。それは出版に携わる者にとって恥ずべきことに違いない。
僕も新卒から数年、出版社で働いてきましたが、考えたこともありませんでした。著者である佐々涼子さんは、書籍と紙の関係を、以下のように表現するのですが、本当にその通りだな、と思いました。
読書では、ページをめくる指先が物語にリズムを与える。人は無意識のうちに指先でも読書を味わっているのだ
被災した石巻工場では、従業員の誰もが傷ついていたそうです。親類縁者を津波で亡くしたり、避難後に助けを求める人を救いきれなかった罪悪感に苛まれたりといった経験を多くの人がしたそうです。
そうした経験を乗り越えて、少しでも前向きに、少しでも元気を出して瓦礫除去に取り組もうと思って作業していると、悲しみを抱えた近所の方に「何を笑ってるんだ」と言われたり、全国の工場から支援物資が寄せられたことで、「日本製紙が物資を独り占めしている」というデマが流れたり…。
この工場で働いている誰もが当たり前のように辛い経験をしながらも、何事もなかったかのように日々業務をこなし、自分の生活の中の、普段意識しない部分にその成果が入り込んできてると思うと、何だかたまらない気持ちになって、不覚にも少し泣いてしまいました。
出版関係者、出版業界を目指す学生など、普段から、紙の書籍に親しんでいる方々には是非読んでいただきたい作品でした。
本業では、実際に工場にお伺いして、その様子をレポートしてるので、よろしければ、どうぞ。
今年の西武ライオンズのポジ要素で打線組んだ #seibulions
西武線沿線で生まれ育った生粋の西武ライオンズファンな俺です。
それにしても、今年のライオンズは弱い!弱すぎる!(十万石饅頭)。確かにシーズン前からネガティブな要素が多すぎました。涌井、片岡のFA移籍。ヘルマン、サファテの流出。今となっては、CS進出もほぼ絶望的な状況ですが、そういう時こそ、ポジティブにならなきゃいけません。
ということで、「今年のライオンズのポジ要素」 で打線組んでみました。
抱きついてくるランサムの笑顔がまぶしいですね。
実況も「うわーお」と驚きの一撃。これをきっかけにコンスタントに活躍してくれるようになりました。
森君の存在は、ファンにとって本当に希望ですよね。こういう試合で勝てないのが今年のライオンズを象徴してはいるのですが…。
デビュー戦でいきなりホームランを打ち、あれよあれよと30号達成。来季もチームに居てくれることを願うばかりです。
出遅れましたが、きっちり帳尻合わせてきました。来季は万全の状態で60号を目指してほしいです。
野手転向1年目で、これは立派です。三振が多かったりとアラも目立ちますが、来季はスケールアップしてくれるでしょう。
長年苦しめられてきたストッパー不在という課題。これを解決してくれました。この前、打たれましたけど9回が一番安心して見れます。
いかがでしたでしょうか?来年は、「西口200勝達成!」「おかわり60号!」「岸最多勝!」「金子盗塁王!」「浅村完全復活、打点王!」みたいな景気のいい打者が並ぶといいですねぇ。。。
それにしても、今年のライオンズは弱い!弱すぎる!(十万石饅頭)。確かにシーズン前からネガティブな要素が多すぎました。涌井、片岡のFA移籍。ヘルマン、サファテの流出。今となっては、CS進出もほぼ絶望的な状況ですが、そういう時こそ、ポジティブにならなきゃいけません。
ということで、「今年のライオンズのポジ要素」 で打線組んでみました。
1.(中)エース岸がノーヒットノーラン達成
2.(二)プロ入り初アーチがサヨナラホームラン!斉藤彰吾覚醒
3.(右)代打でホームラン量産!スーパールーキー森くん獲得
4.(一)正に救世主!途中加入のメヒアが大活躍
5.(三)おかわりが3年ぶりに30号達成
6.(左)野手転向の木村が二桁ホームランを達成
7.(遊)期待の新星!誠が一軍初登板へ
8.(捕)大エース西口文也が現役続行を表明
9.(投)待望のリリーフエース!ストッパー高橋朋己爆誕
代打:野上、金子の熱愛が立て続けに発覚
1.(中)エース岸がノーヒットノーラン達成
抱きついてくるランサムの笑顔がまぶしいですね。
2.(二)プロ入り初アーチがサヨナラホームラン!斉藤彰吾覚醒
実況も「うわーお」と驚きの一撃。これをきっかけにコンスタントに活躍してくれるようになりました。
3.(右)代打でホームラン量産!スーパールーキー森くん獲得
森君の存在は、ファンにとって本当に希望ですよね。こういう試合で勝てないのが今年のライオンズを象徴してはいるのですが…。
4.(一)正に救世主!途中加入のメヒアが大活躍
デビュー戦でいきなりホームランを打ち、あれよあれよと30号達成。来季もチームに居てくれることを願うばかりです。
5.(三)おかわりが3年ぶりに30号達成
出遅れましたが、きっちり帳尻合わせてきました。来季は万全の状態で60号を目指してほしいです。
6.(左)野手転向の木村が二桁ホームランを達成
野手転向1年目で、これは立派です。三振が多かったりとアラも目立ちますが、来季はスケールアップしてくれるでしょう。
7.(遊)期待の新星!誠が一軍初登板へ
西武誠投手(20)が、明日13日の楽天戦(西武ドーム)で1軍デビューすることが11日、決まった。今年1月に未成年ながら飲酒、喫煙が発覚し球団から半年間の対外試合禁止などの処分を受けていたが、7月下旬に実戦復帰。イースタン・リーグでアピールし1軍のチャンスをつかんだ。遠回りしましたが、きっちり結果を出してほしいです。
8.(捕)大エース西口文也が現役続行を表明
通算182勝を挙げている西武・西口文也投手(41)が現役続行の意思を固めていることが11日、分かった。この日、ファームの練習が行われている西武第二でスポーツ報知の単独取材に応じ「球団と話し合ってからだけど、来年もやるつもりでやっています」と現役続行への強い決意を明かした。200勝を達成するまで頑張ってほしいです。山本昌のように球団全体でバックアップしてほしい。
9.(投)待望のリリーフエース!ストッパー高橋朋己爆誕
長年苦しめられてきたストッパー不在という課題。これを解決してくれました。この前、打たれましたけど9回が一番安心して見れます。
代打:野上、金子の熱愛が立て続けに発覚
元「モーニング娘。」の石川梨華(29)と、西武の野上亮磨投手(27)が交際していることが4日、分かった。
「ミタパン」の愛称で人気のフジテレビ・三田友梨佳アナウンサー(27)と西武の金子侑司内野手(24)が真剣交際していることが6日、明らかになった。まだまだ2人とも若いので、家庭を持つならもって精神的に安定して、結果を出してほしいです。
いかがでしたでしょうか?来年は、「西口200勝達成!」「おかわり60号!」「岸最多勝!」「金子盗塁王!」「浅村完全復活、打点王!」みたいな景気のいい打者が並ぶといいですねぇ。。。